エッセイ「大事な何か」
第4章 意志 第6項 意志

< 結 論 >

 

 エッセイ「大事な何か」もこの文が最後・・・。
これまで価値観や感性、芸術、教育や社会、精神や神秘といったテーマから書いてきたけど、その源は全て同じ気がする。
その発せられる源、心の奥底、思いの生まれる場所、そこにこそ人間にとって大事なものがあり、そしてそれは誰もが持っていて、誰もが体全体で感じることのできるもの。。


 このエッセイの一番初めの文「人は何のために生きるのか」。
今では、それは「意識のレベルを上げるため」と思わせられてならない。
人はそれぞれだ、感じることはそれぞれであり、もって生まれた環境や能力もそれぞれだ。恵まれた境遇や才能を持って生まれる者もいる。
しかし、結局行き着くところはみな一緒ではない?


 たとえそれで富や名声を得たとしても、死ぬ時には持っていけない。
いくらそれらを持っていても、死に直面した時に安らぎは得られない。
そこで、自分の人生は本当に幸せだったと振り返ることができるだろうか、愛に包まれて、愛を感じてその時を迎えられるだろうか。
心が満たされうるのは、まさにその一点ではないか。



 

 頭では分かっていても、実際に体験してみないと本当には分からない。
愛はすばらしいと聞いたところで、実際味わってみないと分からない。
実際にやってみる。
そこからそれが何なのか、どういうことなのか学ぶことができる。
そしてそこに心の奥底から湧いてくる歓びを感じた時、初めて認識する。
それが愛なのだということを。愛とはどんなにすばらしいのかを。


 そうやって生きると、少し気楽に生きられる気がする。
人を比較・差別したり、恐れや孤独感も少なくすむんじゃないかな。
人は自分の内に大事なものを持っている。それがある故、人はそれぞれで、すばらしい存在であり得るのだ。
人がそれぞれそれを感じることで、みなが分かち合い、歓びに満ちた世界になるのも、きっと夢ではないのだと思う。



2000/12/29作成

ぜひ一言!アンケート

Copyright © 1998-2000 Arty