| エッセイ「大事な何か」 |
第3章 社会 第4項 政治
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< この国の政治 >
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ちょっと前まで、この国の政治はひどいって思ってた。
バブル末期だった就職活動時、金融志望だった自分は銀行や証券のメチャクチャぶりがどうしても信じられなかった。
そして破綻後の処理にしても、その構造を温存しようとしたばかりか、低金利(つまり国民の預金からの搾取)や税金投入で済まそうとして、この国の大人はなんてひどいんだろう、って思った。
でも最近、この国の政治もそんなに悪くはないのかな、と思う。 |
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だって政治的不条理なら、大昔の方がひどかったはずだから。
階級社会だった江戸時代以前はもちろん、軍部が支配した戦前、あるいは選挙のない共産主義国より、はるかに不条理が少ないと思うから。
そして最近、これまで鉄壁だった利益誘導・利権漁り型の政治が徐々に崩れつつあるのを見ると、確実に時代が進んでいるのを感じる。
選挙などの民意というものが、以前より強く政治に反映しているのを感じる。 |
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そりゃあ、政治家がみんな偉人ならいいけど、そんなことはあり得ない。
いくら政治家がひどくて、官僚の方が事務処理能力に秀でていたとしても、権限はやはり政治家が持たなくてはいけない。
かつての陸軍官僚が最高エリートだったこと、バブル期の大蔵省の例もあるし、国民の審判を仰いだ人であれば、失敗しても選択したのは国民なのだから、それはそれで納得できるものとなる。
そう考えると、民主主義をここまで維持してくれたというだけで、先人たちの功績はとてつもなくすばらしいものと言えよう。 |
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それに、基本的に政治家というのは、実はすごいんじゃないか。
首相なんて、昨日外国に行ってたと思ったら今日は国会答弁してて、それはすごい体力。
それに大統領に比べて少ないと言っても、その権限は大きいし責任も重大。
そして、その一挙手一投足、表情も四六時中、みんなに観察されている。
影に隠れて上から裁量で指導するのに責任は生じない、なんていう立場の人より、それははるかに大変で立派なこと。 |
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この国の政治、それはまんざらでもないに違いない。
政治家にしても官僚にしても、利益誘導や天下りなど構造的な不条理は廃して、その代わり正式に今よりもっと高い報酬を払ったら、どうだろう。
やっぱりそういう人はそれなりの報酬をもらう資格があると思うし、不正に貰うより受け取る人も納税者もすっきりする。
しかも、利益占有や規制を解かれることで経済活動も活発になり、何から何までその方が社会のためになるのではないか。 |
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