エッセイ「大事な何か」 第1章 人生 第1項 幸福

< 価値観 >

 

 子供の頃から感じてきた違和感って何だったのかな。
とりあえず今思うのは、「比較」の価値観である気がする。
テストで点数が低かったら、周りの子よりそれが出来なかったら、劣っている、という見られ方…。
失望されたくないために、頑張ったりしたっけ。。



 でも、その「比較」は決して絶対的なものではない。
単なる一つの尺度なだけで、そこで評価が低いからって人間としての価値が低いというわけでは、全くない。
人は、一人一人違うのが当たり前。
それぞれに得意なことがあり、それぞれ出来る事がある。
「自分は自分でいていいんだ」ってことこそ、本当のことではないか。


 だってそれは、自分を何より満たしてくれるのだから。
他人に対する優越感より、はるかに自分を心地良くしてくれるのだから。
優越感というのは、周りを下に見て自分がいい気持ちになる、それはすなわち生命保存の本能が満足を感じさせるのだろう。
だが、そこには心のどこかに後ろめたい気持ち・申し訳ない気持ち・それじゃないという気持ちがあって、心からの幸せは感じられないのだ。






 「自分は自分でいていいんだ」ということは、自分を安らかな気持ちにしてくれる。
自分を好きになることが出来る、自分が幸せを感じることが出来る、他の人に優しくすることが出来るようになる。
これが自分の人生なのだ、と確信が持てるようになる。
そして次第に、自分の生きている意味というものが感じられるようになっていく…。


 人を本当に幸せにする価値観というものは、きっとある。
ただそれは、相対的な比較によって得られるものでないのは間違いない。
自分が、「本当の自分」というものに近づいて行くこと…。
人はそれぞれ違っていい、一見劣っている所でも長所にだってなり得る。
その価値観は、自分の生き方によって誰でも、全ての人間がつかみとることのできるものではないかな。



98/8/30作成 10/13改訂 11/4改訂 12/21改訂
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